「不妊治療」いま押さえておくべきこと 保険適用になって8カ月…何が変わった?
不妊治療が今年4月から保険適用になっている。何が変わったのか?
不妊治療を専門とする「松本レディースクリニック」(東京都)の松本玲央奈理事長に聞いた。
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産婦人科で行われる不妊治療は、「一般不妊治療」と「高度生殖補助医療」がある。一般不妊治療は、タイミング法や、精子を子宮内へ直接注入する「人工授精」。これらで妊娠できない場合に行うのが高度不妊治療で、体外で卵子に精子を振りかけ受精卵を得る「体外受精」と、顕微鏡下で1個の精子を直接卵子に注入して受精を促す「顕微授精」がある。
「保険適用となる治療は人工授精、採卵、体外受精、顕微授精などですが、これまで行っていた治療全てが保険適用ではありません。また、自費診療と保険診療の併用は認められていません」
保険適用で不妊治療を受けるには、まずいくつかの条件を満たして「不妊症」と診断されなければならない。
そして高度不妊治療を保険適用で受けるのにも、「機能性不妊」「一般不妊治療が無効」「卵管性不妊」「男性因子(閉塞性無精子症など)」の4つの条件のうち、1つ以上を満たさなければならない。