食後に猛烈な眠気に襲われる…朝食で豆腐や肉をたっぷり食べたい
「隠れ糖尿病」という病態をご存じか? 普段の血糖値は正常かやや高い範囲であっても、食後の血糖値だけが大幅に上昇し、食後2時間を過ぎても正常に戻らないことをいう。インスリンの分泌が少なかったり、働きが不十分だったりすることが原因。そのままにしておくと、糖尿病を発症したり、動脈硬化が進んだりして血管障害が進み、脳卒中や心筋梗塞を起こす恐れがある。そんな隠れ糖尿病の人が気になるであろう研究成果が日本時間栄養学会第11回学術大会で発表された。発表者の古谷彰子・愛国学園短期大学准教授に聞いた。
研究のタイトルは「朝食のタンパク質摂取が女子大生の昼・夕食後血糖に及ぼす有用性」で、愛国学園短期大学と㈱ニチレイフーズとの共同で行われた。
被験者は公募で選ばれた体格指数(BMI)18~22の健康な14人の女子大生で、血糖値は15分ごとに約2週間にわたり記録できる最新の血糖測定器を使用した。
実験では、日本人の食事摂取基準(2020年版)をもとに、1食目標量(最低20グラム)の半分の10グラム、約2倍の40グラムのタンパク質を含む朝食を用意。それぞれ昼食、夕食での食後血糖値、食前空腹時感、睡眠への影響を調べた。