迷いクジラの次はオットセイ?年明けから日本近海で続く海洋生物の“異変”は大地震の前触れか
いずれも詳しい理由は分かっていない。相次ぐ異変にSNSでは「大地震の前触れ」と危惧する声が見受けられる。
あの「3.11」の1週間前にも、茨城・鹿嶋市の下津海岸にイルカ約50頭が座礁していた。海洋生物の「怪行動」や「変死」は天変地異の予兆なのか。立命館大環太平洋文明研究センター教授の高橋学氏(災害リスクマネジメント)に聞いた。
「過去の大地震や火山噴火の前にも、生物の異常行動が数多く確認されています。これらは『宏観異常現象』と呼ばれますが、今のところ『天変地異の前触れ』と言い切るには科学的根拠や因果関係が解明されておらず、『後付け』の域を出ません。ここ3年ほど、西太平洋に熱が集まる『ラニーニャ現象』が続き、日本近海の海水温度が上昇。その影響が海洋生物の異常行動を促しているとまでしか言えないのが、今の科学の限界です」
海の生物たちの“訴え”が予知に役立つ日はいつか来るのだろうか。