著者のコラム一覧
田中幾太郎ジャーナリスト

1958年、東京都生まれ。「週刊現代」記者を経てフリー。医療問題企業経営などにつ いて月刊誌や日刊ゲンダイに執筆。著書に「慶應幼稚舎の秘密」(ベスト新書)、 「慶應三田会の人脈と実力」(宝島新書)「三菱財閥 最強の秘密」(同)など。 日刊ゲンダイDIGITALで連載「名門校のトリビア」を書籍化した「名門校の真実」が好評発売中。

酷評されがちな慶応横浜初等部が「幼稚舎より優れている」と評価される2つの魅力

公開日: 更新日:

■伸び伸びと学園生活を送れる環境、2年ごとのクラス替え

 一方、幼稚舎は1874(明治7)年に開校した日本最古の私立小学校。OBの言葉からはプライドと不遜さが伝わってくるが、こうした思いを持つ卒業生はかなりいるようだ。息子を幼稚舎に入れた40代OGは横浜初等部を「似て非なるもの」と評する。

「お受験ブームに便乗したビジネス」と辛辣だが、開校に尽力した慶応関係者は「基本的には幼稚舎に追随している部分が大半ながら、優れている点も少なくない」と話す。一番の長所は生徒が伸び伸びと学園生活を送れる環境を擁している点だ。

「都心の一等地にある幼稚舎と比べ、とにかく広い。これだけの敷地を持つ小学校は東京圏ではめずらしいのではないか」

 横浜初等部の敷地は幼稚舎の2倍弱の3万8000平方メートル。でいながら、全生徒数は幼稚舎よりも200人以上少なく約630人だ。幼稚舎方式を改良した点として、この慶応関係者はクラス替えを挙げる。

「幼稚舎は担任持ち上がり制をとり、6年間担任も生徒も変わらない。きめ細かい対応ができるのはメリットだが、逃げ場がないため、生徒同士の相性が悪くて引きこもりになるケースも出てくる。そこで横浜初等部では2年ごとのクラス替えを採用している」

最新のライフ記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 暮らしのアクセスランキング

  1. 1

    首都圏の「住み続けたい駅」1位、2位の超意外! かつて人気の吉祥寺は46位、代官山は15位

  2. 2

    シニア初心者向け「日帰り登山&温泉」コース5選 「温泉百名山」の著者が楽しみ方を伝授

  3. 3

    兵庫県知事選・斎藤元彦氏圧勝のウラ パワハラ疑惑の前職を勝たせた「同情論」と「陰謀論」

  4. 4

    立花孝志氏『家から出てこいよ』演説にソックリと指摘…大阪市長時代の橋下徹氏「TM演説」の中身と顛末

  5. 5

    斎藤元彦氏がまさかの“出戻り”知事復帰…兵庫県職員は「さらなるモンスター化」に戦々恐々

  1. 6

    別の百条委メンバーも兵庫県知事選中に「脅迫された」…自宅前に県外ナンバーの車、不審人物が何度も行き来、クレーム電話ひっきりなし

  2. 7

    悠仁さまの処遇めぐり保護者間で高まる懸念…筑付高は東大推薦入試で公平性を担保できるのか

  3. 8

    斎藤元彦氏猛追の兵庫県知事選はデマと憶測が飛び交う異常な選挙戦…「パワハラは捏造」の陰謀論が急拡散

  4. 9

    立花孝志氏の行為「調査要求」オンライン署名3万6000件に…同氏の次なるターゲットは立憲民主党に

  5. 10

    兵庫県知事選「頑張れ、斎藤元彦!」続出の異常事態…まさかの再選なら県政はカオス確実

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    火野正平さんが別れても不倫相手に恨まれなかったワケ 口説かれた女優が筆者に語った“納得の言動”

  2. 2

    中日1位・高橋宏斗 白米敷き詰めた2リットルタッパー弁当

  3. 3

    巨人今季3度目の同一カード3連敗…次第に強まる二岡ヘッドへの風当たり

  4. 4

    八村塁が突然の監督&バスケ協会批判「爆弾発言」の真意…ホーバスHCとは以前から不仲説も

  5. 5

    眞子さん渡米から4年目で小室圭さんと“電撃里帰り”濃厚? 弟・悠仁さまの成年式出席で懸念されること

  1. 6

    悠仁さま「学校選抜型推薦」合格発表は早ければ12月に…本命は東大か筑波大か、それとも?

  2. 7

    【独占告白】火野正平さんと不倫同棲6年 元祖バラドル小鹿みきさんが振り返る「11股伝説と女ったらしの極意」

  3. 8

    「天皇になられる方。誰かが注意しないと…」の声も出る悠仁さまの近況

  4. 9

    家族も困惑…阪神ドラ1大山悠輔を襲った“金本血縁”騒動

  5. 10

    無教養キムタクまたも露呈…ラジオで「故・西田敏行さんは虹の橋を渡った」と発言し物議