「青学」「中央」「駒澤」の動向は…箱根駅伝と志願者数の気になる相関関係
今年の第100回箱根駅伝は、「MARCH」の青山学院大学と中央大学vs「日東駒専」の駒澤大学と東洋大学の全面対決か、という前評判であった。しかし蓋を開けてみれば、青学大が本命の駒澤大学を制して完全復活を果たし、原晋監督のチーム作りの底力を見せつける結果になった。
青学大は過去の箱根駅伝連続優勝で、女子受験生に人気があった「英語の青山」からのイメチェンに成功、原監督も「ジュニア層に『いつか青学に入って、箱根駅伝に出場したい』と言われることも多くなりました」と語っている。
青学大の人気の要因はそれだけではない。経済学部や文学部などの文系7学部を、神奈川県の厚木市郊外から東京都の「青山」に移転したこともあり、近年は教育人間科学部や総合文化政策学部など学際色の強い学部が高難易ランクをキープしている。2021年に総志願者数が前年比30%減と大きく減少したが、2022年以降は回復した。2023年は箱根駅伝で3位に終わり、ややダウンしたものの、今春2024年は箱根駅伝の優勝で、志願者は増えそうだ。
2021年大幅減少の要因は、①経済学部、理工学部、文学部英文学科などを除く学部で個別試験科目のみの入試がなくなったこと、②全学部統一日程試験を除き、共通テストの結果と学部独自の試験結果で合否判定をする個別学部日程方式に変えたためで、共通テストを受験しない私立大専願受験者が敬遠した。普通だったら回復不可能な大改編になるが、ぺースダウンしたものの翌年に志願者数が回復しており、昨今の青山学院大の人気は本物という印象だ。