治療法がない? 終末期のペット「QOLの向上」でサプリは十分選択肢に
自宅で一緒に過ごしながら安らかに看取ってあげたい。そんなことを願うなら、ある程度、晩年の生活を下支えするような選択肢がないわけではありません。
その一つが、前回紹介した効能外のインターフェロン治療であり、ほかには動物用医薬部外品やサプリメントなどもそうでしょう。価格は安価なものから高価なものまでさまざまです。
そういうものについての考え方も獣医師によって違うため、ある程度認める人もいれば、認めない人もいます。もし、わが子の症状を治せずとも、少しでも軽くしたいという気持ちがあるなら、まず獣医師に相談するとよいと思います。商品ごとのよしあしをアドバイスしてくれるでしょう。そうすれば、効果がないのに高額な商品に手を出すリスクは避けられます。
コンプライアンス意識の高まりから、治療によるトラブルだけでなく、こういった商品のトラブルも少なくありません。しかし、サプリメントや医薬部外品でも、飼い主さんが納得して正しく使えば、そういうことの多くは防ぐことができますし、QOLアップに貢献するものは少なからずあります。そういうことは知っておいてよいと思います。
(カーター動物病院・片岡重明院長)