大型住宅管理人は住民とのプライベートな会話は厳禁…人妻との不倫など期待することなかれ
公営住宅管理人編
「林山さん。大型住宅の管理人をやったらどうですか? 楽しそうですよ」
知人の女性からこう言われた。テレビドラマでは初老の管理人が住人と親しく会話し、ときに人妻と不倫を味わう場面などを見かける。「何か良いことがあるかも」と淡い期待を抱いてある会社に応募した。
訪ねたのは都内の公営住宅に管理人を派遣している会社。面接官は社長の倉橋氏(仮名)だ。仕事は午前9時~午後6時で、一日に2カ所の住宅を管理する。午前中に1カ所を終えて午後にもう1カ所に移動。実働8時間で時給は1400円だ。
意外だったのはこの業界は人手が足りているということ。「重労働でないから応募者がけっこういるんです」と倉橋氏は言う。5階建てと6階建ての物件を上から下まで見回りして壁にひび割れや水漏れがないかを点検。電球が切れていたら脚立に乗って交換する。
そのあとは事務所に戻って来客に対応。フリースペースを借りたがる住人に書類を書かせたり、入居を検討している見学客を案内したりと仕事は少なくない。