犬も猫も「耳血腫」を発症するが、猫は手術になりやすい
手を抜く動物病院ですと、麻酔下で血液を抜いて圧迫なしで帰されることがあります。これでは止血されないので、繰り返しの来院を狙った利益目的としか思えません。しかも動物を飼い主さんから離して処置室に移動させ、麻酔下で行うのは麻酔の治療費を上乗せするためでしょう。本来、麻酔は必要ありませんから。こういうところでは耳の萎縮の説明もありません。
一方、手術は耳翼を何十回も縫合して、かなりの痛みがあるので全身麻酔が必須です。1週間後に抜糸して、その後も消毒や抗生物質の投与を続けて完治となります。多少の萎縮はありますが、血を抜く処置ほどではなく、耳の形はほぼ元通りになります。
急に耳が膨らみブヨブヨしてきたら、多くが耳血腫です。決して珍しくない症状ですから、かかりつけ医に治療法や考え方をよく聞いた上で判断することが重要です。
(カーター動物病院・片岡重明院長)