「俺も…」シニアモデル業界活況、面接を受けるも高額の「入所費用」が必要だった
シニアモデル編
「シニアモデル募集」──の広告をネットで見て、「俺もできるかな」と興味を抱いた人もいるに違いない。私も同じ。「テレビのバラエティーに出られるかも」と淡い夢を抱いて、ある芸能事務所に応募した。
面接は都内のオシャレな一等地にある事務所。100インチほどの液晶テレビが据えられ、パイプ椅子が並んでいる。私のほかに70歳前後の男性と、50代らしき女性が座っていた。
定刻になり、女性スタッフの佐山さん(仮名)が仕事の説明を始めた。説明によると、いま50歳以上のシニアモデルは空前の需要があり、この会社には90代の男性も登録。「シニアモデルの市場規模は100兆円」だという。
10分ほどで説明が終わると、モニター画面に数本のCM映像が映し出された。いずれもこの会社のシニアモデルが出演したもので有名企業ばかり。「この方が当社所属のタレントさんです」と佐山さんが解説する。
約20分のモニター説明が終わり、再び佐山さんの話。
「合格となれば、入所費用をお支払いいただくことになります。その料金にレッスン料も含まれています」