中国での拡大が報じられた「ヒトメタニューモウイルス」感染症の危険性は? 専門家に聞いた
――感染した場合、インフルエンザやコロナとの見分けはできるのか?
「すでに世界中に広がっていますので、殆どの人は過去に感染したことがあると思います。ただ症状でインフルエンザやコロナと鑑別することは難しい。幼児や高齢者で重症化することがあるのですが、それ以外の年齢層では無症状か風邪程度です」
基礎疾患があったり高齢者などは重症化のリスクも避けられず、「例えば、米国で介護施設の高齢者で集団感染があったケースでは、咳などの呼吸器症状を呈する患者57人のうち、25人 (56%)が肺炎となり、6人(11%)が死亡しています」という。
――もっとも、矢野氏は今回の感染者の状況を注視すべきと懸念する。なぜか?
「現在問題となっているウイルスによる肺炎の年齢層が気になります。若年~中年の成人で重症化しているならば心配です。その場合には、病原性のあるウイルスが誕生した可能性があるからです」
――予防のためにできることは?