ロピア(下)埼玉の上場スーパー「スーパーバリュー」買収で“変身”した
ロピアグループが傘下に組み入れたスーパーは、売り場を「エブリデーロープライス(EDLP)」仕様に転換して再生に取り組んでいる。
勤め帰りの主婦がEDLP形式の店で買い物をするのが都市圏の日常風景になった感がある。
異常な円安の進行で、皆物値上がりしている。消費者の買い控え志向が強まり、チャンス到来だ。ロピアは出店を加速させる。近畿、中部、東北、九州で猛烈な出店攻勢をかけている。まず、大手とタッグを組んで進出するケースがある。
ヨドバシカメラに相乗りして出店したのは、21年の京都ヨドバシ店が最初だ。甲府、福岡、仙台のヨドバシの出店に伴いロピアも店舗を構えた。
25年2月期は前期比3割増の20店を出す。3月に沖縄県那覇市に初出店を果たし、今年3月末時点の店舗数は、海外も含めて90店となった。
イトーヨーカ堂の店舗の買収を追い風にして、31年の目標を、「グループ100社、年商2兆円」とした。以前は「年商1兆円が目標」としていたのだから、売り上げ目標を倍増させたことになる。
ヨーカ堂の7店舗はどこと組んで大型商業施設に変身させるのか。快調にひた走るロピアグループにとって、初めての試練の時だ、としておく。