大手は業績好調も「町焼き肉」を取り巻く厳しい状況…コスト高以外の原因とは?
■迫る「消滅危機」
「個人経営の焼き肉店は超人気店でない限り、生き残りが厳しい状況です。今はインバウンド需要が旺盛ですが、高度成長期のように店を出せば成功する時代ではありません。人口減少で内需がシュリンクする中、将来に明るい展望が持てないことから後継ぎは現れず、自分の代で店を閉める決断をする経営者も多いといいます」(消費経済アナリスト・渡辺広明氏)
節約志向の高まりも大きい。
「今どきはA5ランクの和牛がスーパーでも比較的安く購入できます。店との違いは換気などの設備のほか、タレの味付けや肉の切り方ぐらいでしょう。よほどこだわりがなければ、焼き肉は家でも十分楽しめます」(渡辺広明氏)
庶民の“たまの贅沢”が内食化すれば、町焼き肉は消滅危機だ。