スノーピーク(上)キャンプブームを読み違え業績悪化
上場廃止後も山井太社長が経営にあたり、海外事業やM&A(合併・買収)も活用したビジネス領域の拡大を図っていくとしている。
スノーピークは2月20日、MBOにより株式を非公開にすると発表した。米投資ファンドのベインキャピタルが設立した会社が1株1250円でTOBを実施した。
スノーピークはTOBへの応募推奨を決議。山井社長、山井氏の一族やその資産管理会社はTOBに応じず、ベインがTOBを完了したのちに、公開買い付けをしたものをスノーピークの親会社として株式交換を実施し、4月にMBOが成立した。
ベインが投じた買収資金は480億円。新生スノーピークの株主構成はベインが55%、山井社長らの創業家が45%。株式非公開後も山井社長が経営にあたり、同族経営が維持される。
ベインはスノーピークを支援し、企業価値を向上させていく。成長したスノーピークの株式を売却して利益を得るのが狙いだ。
新型コロナ禍の影響で、空前のキャンプブームが起こった。3密(密閉・密集・密接)を避けるためにアウトドア活動が注目され、キャンプが人気を集めた。特に、2020年から22年にかけて、多くの人が新たにキャンプを始めた。