スノーピーク(上)キャンプブームを読み違え業績悪化
キャンプブームを追い風にスノーピークの業績は急拡大した。コロナ前の19年12月期に142億円だった売上高は、20年同期に167億円(前期比17.6%増)、21年同期は257億円(同53.4%増)、22年同期には307億円(同19.7%増)にまで拡大した。
だが、ブームは一過性で終わる。コロナによる行動制限がなくなり、旅行などレジャーが復活した23年、一気に暗転する。23年12月期の売上高は前期比16.4%減の257億円と急落し、純利益は同99.9%減の100万円にまで落ち込んだ。
スノーピークの業績悪化をキャンプブームの終焉を象徴するものとして、大々的に報じた。
山井社長は決算説明会で「20年以降、アウトドア業界全体がコロナの追い風を受けて急成長してきたが、巡航速度に戻った。その予測を見誤った」と反省の弁を述べた。
MBOによる株式非上場の道を選択したのは、キャンプブームの反動で業績が悪化したからだ。スノーピークがどんな会社なのかを見てみよう。 =つづく