【独自】石破内閣に早くも「政治とカネ」醜聞! 伊東良孝・地方創生相に政治資金使途隠蔽が発覚

公開日: 更新日:

 やっぱり“身体検査”不足のようだ。

 石破内閣で初入閣した伊東良孝・地方創生相(75)の「政治とカネ」の問題が、日刊ゲンダイの調べで発覚した。政治資金を透明性の高い政治団体から透明性の低い団体に移し、使途を隠蔽した疑いがある。内閣発足からわずか3日で、よりによって石破首相が経済対策の柱として掲げる「地方創生」を担当する閣僚から醜聞が飛び出した。

 日刊ゲンダイは、伊東大臣が代表を務める政党支部の政治資金収支報告書(2021、22年分)をチェック。すると、支部は21年12月17日と同23日に計約2000万円を「伊東よしたか後援会」に支出したと記されている。

 同年分の「後援会」の収支報告書には、支部から同額を受領した旨の記載がある。ところが、支出に関する詳細の大半が記されていないのだ。

 後援会の支出総額は約466万円だが、明記されているのは組織活動費として計上された「食品代」や「ハガキ印刷代」など7件だけで、計約74万円分。残りの約390万円については「その他の支出」などとして処理され、具体的に何に使ったのか全く見えない状態になっている。

 この資金処理にはカラクリがある。国会議員が代表を務める支部は原則、「1件1万円超」の使途を収支報告書に明細まで記さなければならない。ところが「その他の政治団体」に当たる後援会は、「1件5万円以上」の「政治活動費」のみが記載義務の対象。光熱水費など「経常経費」は記載不要なのだ。

 つまり、伊東氏は使途公開基準が厳格な支部から、基準が緩い後援会に資金を移して使途の大半を隠した疑いがあるというわけ。支部と後援会の事務所の住所は同一だから、わざわざ資金を移動する必要性は乏しい。使途を隠蔽したと思われても仕方ない状態である。

■「茂木方式」と批判された手口

 こうした「使途隠蔽」は過去にも問題視されている。自民党の茂木前幹事長が、使途公開基準が厳しい資金管理団体から基準の緩いその他の団体に対し、22年までの10年で約3億2000万円を移動。使途のほとんどが分からない状態になっていた。他にも旧茂木派所属の議員が同じ手口を使っていたことから「茂木方式」と野党の批判を浴び、大炎上したのだった。

 伊東事務所に質問状を送り、再三にわたり電話でも見解を求めたが「ちょっと忙しい」「担当者が不在」などとはぐらかされ、締め切りまでに回答はこなかった。

 政治資金に詳しい神戸学院大教授の上脇博之氏はこう言う。

「支部と後援会は所在地が同じですから、資金を移動する必要があったとは考えづらい。あえて透明度の低い政治団体にカネを流して使途を隠したのだとしたら、裏金づくりを疑われても仕方ない。伊東事務所は説明責任を果たすべきです」

 ロクに説明しない人物に、内閣肝いりの地方創生相が務まるのか。石破はよーく考え直した方がいい。

■旧石破派もパー券収入隠し 80万円を不記載

 石破茂首相が代表だった派閥「水月会」の政治資金パーティーの収入80万円が不記載だった。4日の朝日新聞が報じている。

 旧石破派は2019~21年に開いた政治資金パーティーの収入のうち報告書に記載すべき20万円超の個人・団体の金額をゴマカしていた。19年に「健康保険政治連盟」は48万円を支出していたが、石破側の収入には28万円しか記載されておらず、20万円が不記載。

 同様に20年は20万円分、21年には40万円分が記載なしだった。

 石破氏は総裁選後の会見で「ルールを守る自民党でなければならない」とか「新しい事実が出てきたら検証する」なんて言っていたが、自分自身の検証はしないのか。

 総選挙では裏金議員全員を公認するつもり。言ってきたことは全部ウソだった。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    相撲協会の逆鱗に触れた白鵬のメディア工作…イジメ黙認と隠蔽、変わらぬ傲慢ぶりの波紋と今後

  2. 2

    中居正広はテレビ界でも浮いていた?「松本人志×霜月るな」のような“応援団”不在の深刻度

  3. 3

    キムタクと9年近く交際も破局…通称“かおりん”を直撃すると

  4. 4

    《2025年に日本を出ます》…團十郎&占い師「突然ですが占ってもいいですか?」で"意味深トーク"の後味の悪さ

  5. 5

    ヤンキース、カブス、パドレスが佐々木朗希の「勝気な生意気根性」に付け入る…代理人はド軍との密約否定

  1. 6

    中居正広の女性トラブルで元女優・若林志穂さん怒り再燃!大物ミュージシャン「N」に向けられる《私は一歩も引きません》宣言

  2. 7

    結局《何をやってもキムタク》が功を奏した? 中居正広の騒動で最後に笑いそうな木村拓哉と工藤静香

  3. 8

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  4. 9

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  5. 10

    高校サッカーV前橋育英からJ入りゼロのなぜ? 英プレミアの三笘薫が優良モデルケース