高市早苗氏が裏金議員の応援行脚で“石破おろし”に虎視眈々も…27人中6割強が討ち死に必至
「与党過半数割れも」──。衆院選の終盤情勢の惨憺たる結果に、自民党内は大揺れだ。朝日新聞に続き、産経新聞・FNN合同調査も、自公過半数割れの可能性を指摘。自民は公示前256議席から50~60議席程度の大幅減もあり得る状況だ。
想像をはるかに上回る石破首相の人気凋落に、逆風下の候補は四苦八苦。このまま大惨敗を喫すれば、選挙後の「石破おろし」は必至だ。その急先鋒となり得る存在が高市前経済安保相である。
総裁選の1回目の投票では、石破首相を上回る181票(議員票72、党員票109)を獲得。決選投票の議員票も石破首相の189票に対し、173票と肉薄した。総裁選後は、党役員や閣僚への就任を固辞。徹底的に干された旧安倍派を味方につけ、公然と「反石破」の姿勢を鮮明にしている。
公示後も「次の政局」を見据え、全国を応援行脚。初日こそ地元・奈良2区を回ったが、2日目以降は各地に散らばる「同志」の応援演説に駆けつけている。22日までに11都道県を回り、計25人の応援に入った【別表】。
総裁選の推薦人20人と選挙責任者1人のうち、衆院選を戦っているのは11人。すでに9人に「義理」を果たした。21日は自身のXに〈終盤は、兵庫県、京都府、大阪府などで調整中〉と投稿し、推薦人の応援コンプリートは確実である。
6割強が討ち死に必至
萩生田元政調会長ら非公認4人と比例重複ナシの4人の選挙区にも参上し、裏金議員にとっては、もはや「女神さま」のような存在の高市氏。選挙後をにらみ、軍団形成に虎視眈々だが、いかんせん仲間は裏金で逆風下の候補だらけ。
【別表】の27人中、優勢の9人も数ポイントの僅差に過ぎず。当選が確実視されるのは立憲民主党が候補擁立を見送り、相手に恵まれた東京12区の高木啓氏のみ。6割強の17人が野党候補にリードを許し、「石破おろし」が始まる前に討ち死にしかねない。
「衆院選で軍団が壊滅すれば、高市さんの影響力は間違いなく低下する。ただ、参院側にも総裁選の推薦人や議員票を投じた人は数多い。来年夏に参院選を控え、選挙に弱い石破さんでは『顔』になり得ないと参院こそが『石破おろし』の主戦場となるかもしれません」(自民党関係者)
選挙後に「裏金の女神」の仲間はどれだけ生き残れるのか。
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窮地に立たされている野党候補とのサシ勝負に臨む自民党・公明党候補者の面々。報道各社の世論調査や日刊ゲンダイの取材をもとに自公候補者の落選危機リストを作成、●関連記事『【もっと読む】●一覧あり●与野党一騎打ち「自公落選危機」は23人!裏金、旧統一教会、高市推しが「凶」に』にて詳報している。