ランスタッド日本法人 猿谷哲社長(1)まさかの「履修忘れ」で留年が決まり銀行の内定もパー
卒業に必要な単位はしっかり取っているはずだと思っていたが、必須科目を1つ、履修し忘れていたのだ。
当然、内定は取り消し。1単位を取得するために、留年せざるを得なくなってしまった。
「5年生として2度目の就職活動をすることになったわけです。地元企業以外にもチャレンジしてみよう、と思うようになった。希望は一貫して金融でした。大手の証券会社ならダイナミックな仕事ができるのではないかと考えるようになり、大手証券会社や保険会社を受けました」
大学を卒業後、4大証券に入社、ファイナンシャルプランナーとして働くようになる。1999年4月、23歳のときだ。
「お客さまに寄り添いながら、カスタマイズされたサービスで資産形成をサポートすることにやりがいを感じていました」
仕事を通して多くのことを学べたという。
「経営者や個人投資家にお会いし、コンサルティングの仕事の面白さを知りました。誰かのために貢献し、役に立てることに喜びを感じましたし、それができてはじめて対価がもらえるのが、プロフェッショナルなんだ、と思えるようになりました。いまでも、そこに誇りを持てるかどうかが、働くうえで、大事なことだと考えています」