マー君残留で心配な楽天の「イメージ悪化」とファンからのバッシング
日本一の功労者である田中将大(25)の希望を、楽天がかなえてやらないとなれば、黙っていないのはファンだ。
田中がこれまで沈黙を貫いてきたのは、「(移籍のための)制度がなかったから」。楽天とすれば、田中が沈黙を守っている間、つまり制度発効後に行われる会見の前までに翻意させるのがリミットだった。それまでに説得できれば、今オフのメジャー挑戦は最初からなかったことになるし、金銭で功労者の夢を断ったというイメージダウンも避けられた。けれども、田中の意思は固く、この日までに説得することはできなかった。
田中がマイクの前でメジャー挑戦の意思を明らかにした以上、それを二つ返事で容認できなかった楽天の度量の狭さばかりがクローズアップされることになる。
プロ野球ファンの麻生千晶さん(作家)は、「すでに楽天のイメージは悪くなっています」と、こう話す。
「入札額が何十億円といわれていた時は、『メジャーに送り出したい』と言って、それが安くなったら渋っている。実際の理由はわかりませんが、まるで目先のお金でグズグズしているように見えてしまいます。マー君がこれまでメジャー願望についてしゃべらなかったのは、下手なことを言って周囲に迷惑をかけたくないと思っていたからでしょう。それに比べると、楽天球団と三木谷さんは小さい小さい。私は特に楽天ファンというわけではありませんが、散々待たされた揚げ句、『やっぱりもう1年、日本に残ってくれ』はあまりにひどい。それこそ、マー君のような立派な青年の将来を潰す気か、と思ってしまいます」