野球歴より信仰歴 「校長監督」で迷走するPL学園の事情
高校野球の超名門校、PL学園の迷走が続いている。春季大阪大会の初戦を迎えた13日、昨秋の近畿大会に続いて指揮を執ったのは、野球経験ゼロの正井一真校長。ナインがサインを出し合い、清教学園に7-5で辛勝したものの、“校長監督”の顔は浮かなかった。
「候補者が浮上しては実現しない」
7度の甲子園制覇を誇るPLは、部内での暴力事件など度重なる不祥事で昨年4月に前監督が退任。以降、監督は不在のままで、今春までに決定するはずだった新監督はいまだ見通しすら立たない状態が続いている。
「これまで80人超の卒業生をプロに送り込んでいるPLには人材がヤマほどいる。昨年、アマへの指導資格回復制度ができたこともあり、母校のピンチを救いたい、救ってもいい、というプロOBがいないことはないのだが、学校というより、教団上層部が不祥事続きの野球部への情熱を失っているって話だ。新監督には野球経験の有無は問わない。それより、PL教の教えを理解し、正しくそれを伝えられる人間がいい、との方針があるようで、人選が難航している」(高校野球関係者)
重視するのは、野球歴より信仰歴。このまま“校長監督”が継続される可能性もある。