「4四球」「93球」が証明した日ハム大谷の貪欲な“進化”
この程度で満足しているわけにはいかない。
日本ハムの大谷翔平(20)が16日の西武戦に登板。5回3安打無失点に抑えてリーグ2位の9勝目(1敗)を挙げたものの、今季最多タイの4四球。93球を投げた時点で降板したのは、18日から始まるオールスターに出場することを踏まえて、首脳陣が配慮したからだろう。
厚沢投手コーチは「(試合前の)ブルペンはびっくるするほど悪かった。いわゆる“横振り”という状態で投げていた」と話していた。それでは制球が悪いのも納得――。と言いたいところだが、球数と四球が多かったのは状態の悪さだけではなさそうだ。
■さらに上を目指す貪欲
「(コースを)狙いすぎて四球も多かったですし、球数が増えてリズムに乗り切れなかったですね」
とは降板後の大谷の弁。そもそも大谷はコースを突かなくても、打者を打ち取れるだけの球威と球速を兼ね備えている。ましてオールスターを控えて早めの降板がわかっているなら、ストライクゾーン周辺にガンガン投げ込んで打ち取った方が、球数も節約できたはず。