日本プロ野球が変わる? 新監督4人中3人が二軍指導経験

公開日: 更新日:

 そんな日本球界と一線を画すのがメジャーリーグだ。米国ではどんな人気選手であっても、マイナーの指導者から経験を積んで昇格するのが一般的。現役時代の実績や人気は、ほとんど関係ない。あのベーブ・ルースですら引退後はヤンキースの監督を望みながら、球団に「マイナーからやれ」と言われたほどだ。

■「キャリアはえてして人の痛みに鈍感」と権藤博氏

 コーチとして17年の経験を積み、監督1年目の98年に横浜(現DeNA)を日本一に導いた権藤博氏は、著書「教えない教え」(集英社新書)の中でこう言っている。

「日本のプロ野球界では、それまでまったくコーチ経験のない人が突然監督に就任するということがよくある。確かに、そういった監督は現役時代に優れた成績を残している。しかし、野球の技術に長けていたとしても、それが監督の資質に直結するかと言えば、その答えは『否』である。(中略)メジャー・リーグの監督は現役時代に無名だった人もたくさんいる。(中略)彼らは、数多くの挫折や痛みを経験したに違いない。人の痛みが分かれば、それぞれの選手に応じた指導、管理も可能になる。(中略)現役時代に優れた成績を残し、下積み経験なしで監督になるのは、言ってみればキャリア官僚と同じではないだろうか。人を蹴落とし、蹴散らしてきたキャリアはえてして人の痛みに鈍感なものだ。踏みつぶされた人間の痛みがどれほどのものなのか、彼らには理解できない」

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 野球のアクセスランキング

  1. 1

    大山悠輔が“巨人を蹴った”本当の理由…東京で新居探し説、阪神に抱くトラウマ、条件格差があっても残留のまさか

  2. 2

    ヤクルト村上宗隆と巨人岡本和真 メジャーはどちらを高く評価する? 識者、米スカウトが占う「リアルな数字」

  3. 3

    大谷翔平の28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」 選手会専務理事と直接会談も“武器”にならず

  4. 4

    巨人・岡本和真の意中は名門ヤンキース…来オフのメジャー挑戦へ「1年残留代」込みの年俸大幅増

  5. 5

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  1. 6

    西武激震!「松井監督休養、渡辺GM現場復帰」の舞台裏 開幕前から両者には“亀裂”が生じていた

  2. 7

    阪神・大山悠輔「5年20億円」超破格厚遇が招く不幸…これで活躍できなきゃ孤立無援の崖っぷち

  3. 8

    ポストシーズンの分配金が示す光と陰…一般職員の年収は約5万ドルで平均未満、“やりがい搾取”の一面も

  4. 9

    陰で糸引く「黒幕」に佐々木朗希が壊される…育成段階でのメジャー挑戦が招く破滅的結末

  5. 10

    《門田博光の巻》「打撃の求道者」は練習方法もケタ外れだった…僕が地獄を見た“10分”の要求

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    立花孝志氏はパチプロ時代の正義感どこへ…兵庫県知事選を巡る公選法違反疑惑で“キワモノ”扱い

  2. 2

    タラレバ吉高の髪型人気で…“永野ヘア女子”急増の珍現象

  3. 3

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  4. 4

    中山美穂さんの死を悼む声続々…ワインをこよなく愛し培われた“酒人脈” 隣席パーティーに“飛び入り参加”も

  5. 5

    《#兵庫県恥ずかしい》斎藤元彦知事を巡り地方議員らが出しゃばり…本人不在の"暴走"に県民うんざり

  1. 6

    シーズン中“2度目の現役ドラフト”実施に現実味…トライアウトは形骸化し今年限りで廃止案

  2. 7

    兵庫県・斎藤元彦知事を待つ12.25百条委…「パー券押し売り」疑惑と「情報漏洩」問題でいよいよ窮地に

  3. 8

    陰で糸引く「黒幕」に佐々木朗希が壊される…育成段階でのメジャー挑戦が招く破滅的結末

  4. 9

    大量にスタッフ辞め…長渕剛「10万人富士山ライブ」の後始末

  5. 10

    立花孝志氏の立件あるか?兵庫県知事選での斎藤元彦氏応援は「公選法違反の恐れアリ」と総務相答弁