初戦マリー戦は完全アウェー 錦織「ツアー最終戦」の不安材料
11月9日から英・ロンドンで始まる男子プロテニスツアー最終戦「ATPツアー・ファイナル」。世界ランク5位の錦織圭(24)は、アジア人として初めて出場する。
シーズンの最後を締める今大会は、年間獲得ポイントの上位8選手しか出場できない、「真の実力者」だけが集う舞台。それだけに賞金もビッグだ。出場するだけで約1770万円。予選ラウンドは1試合勝つごとに同額を手にし、全勝優勝なら、約2億3730万円のビッグマネーになる。
シングルスは8人が2組に分かれ、各グループ内で総当たり戦を行い、上位2人が準決勝に進出する。錦織のいるB組には、過去6度優勝の同2位ロジャー・フェデラー(33=スイス)、同6位のアンディ・マリー(27=英)、同8位のミロシュ・ラオニッチ(23=カナダ)が入った。
世界1位のジョコビッチと別の組になったのは幸いだが、それでも簡単に勝てる相手はひとりもいない。
■初日のシングルス第1試合にかかる重圧
初戦の相手マリーとは、11年の上海マスターズ準決勝から3戦して0勝3敗。途中棄権を含め、まだ1セットも取れていない。身長190センチ、84キロのマリーは、4大大会は13年ウィンブルドン、12年全米オープンに優勝。全豪、全米などで準優勝も5度ある。ロンドン五輪シングルスでは金メダルを獲得。母国を沸かせた英雄だ。テニスジャーナリストの塚越亘氏が言う。