モンゴル国籍にこだわる横綱白鵬 真の狙いは「大統領」就任
優勝した7月、11月場所後、2度にわたって北の湖理事長から「年寄は日本国籍の者に限る」とクギを刺された横綱白鵬(29)。史上最多タイの32回優勝でも国籍がネックになっている。
白鵬は常々、「引退後は親方になって横綱を育てるのが夢」と話している。ならば日本国籍を取得すればいいだけの話。モンゴルの先輩である旭天鵬はすでに帰化し、親方株も手に入れた。なぜ白鵬には出来ないのか。
「最終的にモンゴルの大統領になりたいという野望があるからです。親方はあくまで通過点。国籍を変えたら政治家にはなれませんから。そもそも、いくら土俵で活躍しようが、それだけではやっていけないのは日本もモンゴルも同じ。白鵬が尊敬する旭鷲山は政治家になったものの、12年の選挙で落選した。事業家になったライバルの朝青龍も商売は順調とはいえず、今年は国際レスリング連盟の理事選に落ちた。親方になって指導力と人格を見せつければ、単なる相撲バカではないことをモンゴル国民にもアピールできる」(角界OB)
何より、政治家はカネがいくらあっても足りないといわれる職業だ。モンゴルは日本と比べてはるかに物価が安い国。将来を見据えた資金稼ぎという意味だけでも、親方になる十分な理由だ。
だが、それもこれも、モンゴル国籍のまま親方になれればの話。それがかなわなかった時、白鵬はカネと権力、どちらを選ぶのか。