“歴代トップの名将”に王手 「大阪桐蔭」春夏連覇の可能性
「夏春連覇は簡単ではないと思う」
高校野球に詳しいスポーツライターの安倍昌彦氏はこう分析する。
23日に発表されたセンバツの出場校。近畿地区で選ばれた昨夏の優勝校・大阪桐蔭が5連勝で優勝を決めれば、西谷浩一監督(45)が元PL学園監督・中村順司氏の勝率(.853)を抜いて歴代トップに躍り出る。
ただ、西谷監督になって春夏通算4回の優勝を誇る全国屈指の強豪校も、春は比較的苦手。夏は24勝3敗、勝率.889と圧倒的な強さを見せる一方、4度出場の春は9勝3敗、勝率.750。優勝は藤浪晋太郎(現阪神)がエースとして君臨した12年の1度。残りの3度はいずれも1、2勝しかできずに甲子園を去っている。昨秋の近畿大会は天理(奈良)に敗れてベスト8にとどまった。
前出の安倍氏が言う。
「春は選手もチームも発展途上の段階。時として番狂わせが起きるのはそのためです。また、春は投手力が勝敗を左右しやすい。県岐阜商の高橋純平(2年)は頭ひとつ抜けているし、近畿勢の天理、龍谷大平安(京都)も好投手を擁する。大阪桐蔭には昨年の優勝メンバーが5人いるとはいえ、ウカウカできません」