<第29回>足がひんぱんにつる謎解き

プロ3年目の大谷は投げている最中、足がつった経験が公になっているだけで5回ある。
「高校(花巻東)の試合中、あっ、やったかなというのはありました。去年も春先にあって夏以降は大丈夫だったので、続かなければいいなと思っています」
母・加代子(51)がこう言えば、父・徹(52)は、
「(一関)シニアのときは足よりも指先のマメが多かった気がします。人さし指と中指によくマメをつくっていました。マメの下にまたマメができるのです。なので風呂に入っても指先を湯につけないようにするとかはしていました。足がつるのはシニアのときに1回か2回程度だと思いましたが……」
と、こう続ける。
「僕も割とつる方だったのです。中学時代から陸上の練習とか、大会でふくらはぎがビクッとくるというか、グニュッとくるというか……。社会人野球の外野手時代、ポジションまで走っていくときでも、あっ、きそうだなということがありました。それを言ってしまうと(試合に)出られなくなるので言いませんでしたけど」
足がひんぱんにつるのは、あるいは遺伝かもしれない。が、それだけじゃなさそうだ。
大谷が花巻東2年夏の県大会前のこと。加代子は練習試合に登板していた大谷の異変に気付いたという。
「投げ終わった後、足が滑ったというか、ちょっと違うふうにいったんでしょうね。(試合は)だいたい、いつも見ているので分かったのです。その後、ベンチでちょこちょこと話をして裏に下がったので、これは、何かやったかなと」
大谷は花巻東時代、寮生活を送った。加代子はパートの合間をぬい、週末になると
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