安藤氏会見で“無能集団”露呈 JSCトップ河野理事長の素性
そういうことだったのか。
新国立競技場の総工費が2520億円に膨らんだ問題で、デザインを採用した審査委員会委員長の建築家・安藤忠雄氏(73)が16日に会見。デザイン選定後にコストが増大した過程では、事業主体の日本スポーツ振興センター(JSC)から一切説明がなかったと主張した。
新国立競技場は当初、約1300億円と想定されていた総工費が、2520億円まで膨らんだ。しかもこの金額には、資材置き場にかかる費用や仮設スタンド(1万5000席)、開閉式屋根の工費などは含まれていないという。見積もりの甘さという以前に、JSCがいかに無能な組織であるかがわかった。
そのトップにいるのが河野一郎理事長(68)だ。どんな人物なのか。
東京医科歯科大卒の医学博士。大学時代はラグビー部で活躍。筑波大講師、助教授、99年教授。88年ソウル五輪からアトランタ五輪まで、3大会連続で日本選手団のチームドクターを務めた。ある関係者が言う。
「彼は若い頃、国立スポーツ科学センター長の川原貴先生と同じように、スポーツ医科学の発展のために尽力していた。いつの頃からか、専門とは異なる方面に興味を持ちだした。01年にJOC理事になり、06年には16年夏季東京五輪招致委員会の事務総長に就任。五輪招致なんてまったくの畑違いの仕事だし、発言もズレていた。昔を知る人はみんな驚きました」