脱貧打だけじゃない 巨人新助っ人2人に込められた別の狙い

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■坂本とクルーズは年俸も同程度

 同じようなことが2年前にもあった。名手の井端を獲得した際、原前監督は「(坂本)勇人を抜いて欲しい。それに対して勇人も上がっていく。ぴりぴりと熱いものがチームに流れる」と力説していたものの、坂本の成績は大して上向かなかった。火をつけるのが難しい男なのだ。今回は年俸が同程度の助っ人で尻を叩く気だ。

 前ヤンキースのギャレット・ジョーンズ外野手(34)はメジャー通算122発。左の大砲で4番候補筆頭である。年俸は3億円。ポジションは最初は左翼というが、体重107キロの巨漢だけに、守備に難があるともっぱら。一塁へ回る可能性が高いのだ。そうなれば、同じ左の大砲で正一塁手の阿部慎之助(36)を刺激することにもなる。

 阿部にとっても苦しいシーズンだった。打率.242、15本塁打、47打点。1億8400万円もの大減俸を食らって年俸は3億2600万円になっている。

 高橋監督がことあるごとに期待する選手に名前を挙げる「阿部と坂本」。助っ人2人に計5・4億円を払い、2人の主力をもう一度覚醒させるための補強ともいえそうだ。

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