W杯500戦も訂正か? 葛西の偉業に水差すFISのずさん管理
レジェンドがまた一つ歴史に名を刻んだ。
ノルディックスキー男子ジャンプのW杯は17日、スロベニア・プラニツァ(HS225メートル、K点200メートル)で行われ、葛西紀明(43)が同大会史上最多の500試合出場を果たした。16歳6カ月でデビューした88年12月の札幌大会から27年3カ月での偉業達成である。
「500」のゼッケンをつけて臨んだ飛躍は1、2回目とも225メートルと距離を伸ばせず6位。得意とするフライングヒルで節目の試合を締めくくれなかった葛西は「表彰台に上がりたかったが、トップ10に入れたことがうれしい」と話した。
1回目を飛び終えると地元ファンから歓声が上がるなど、会場は祝福ムードに包まれたが、実は葛西の出場試合数を巡って疑惑が浮上している。
W杯は国際スキー連盟(FIS)が管理しており、各大会ごとの順位はともかく、出場試合数は有力選手であっても曖昧な記録しか残っていないという。
葛西の出場試合に関しても、直前で棄権するなど実際には飛んでないものも含まれている可能性が指摘されているのだ。実際、FISはこれまで再三にわたって記録を訂正してきた。
葛西は「新たな気持ちで600試合を目指したい」と話したが、FISの記録管理がずさんなら偉業に水を差されることになりかねない。