観客は大喜びも…オコエ起用法で問われる梨田楽天の手腕

公開日: 更新日:

 最も球場が沸いた。

 0-7で迎えた延長十回、ドラフト1位のオコエ瑠偉(18)が代打で登場。空振り三振に倒れて最後の打者となったが、ファンは温かい歓声を送った。

 高卒新人では12球団で唯一の開幕一軍。26日には高卒新人としてはドラフト制後初となる開幕カードでの盗塁を決めた。人気、話題性が抜群で守備、走塁はすでに一軍レベル。打撃さえ向上すれば、スタメンを取れる素材であることはわかった。

 そこで問題になってくるのは今後の育成方針だ。外野はウィーラー、松井稼、岡島がスタメン起用されている。松井、ウィーラーは3戦とも無安打に終わったが、実績のある選手と新助っ人は簡単には切れない。控えには聖沢らもいる。今は途中から少し出るだけでお客が大喜びしてくれる。楽天は2年連続最下位。多少負けてもファンは長い目で見てくれるだろう。この日だって、大敗濃厚の試合でオコエの登場に大歓声である。

 しかし、このまま守備、代走要員として使い続けるなら、打席に立つ機会は限られ成長は遅くなる。打撃を度外視し、数十試合ほどスタメン起用するというなら話は別だが、そうでないなら二軍で経験を積ませるべきという話もいずれ出てくる。“落としどころ”をどうするつもりなのか。梨田監督の手腕が問われる。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    大谷翔平の28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」 選手会専務理事と直接会談も“武器”にならず

  2. 2

    “氷河期世代”安住紳一郎アナはなぜ炎上を阻止できず? Nキャス「氷河期特集」識者の笑顔に非難の声も

  3. 3

    不謹慎だが…4番の金本知憲さんの本塁打を素直に喜べなかった。気持ちが切れてしまうのだ

  4. 4

    バント失敗で即二軍落ちしたとき岡田二軍監督に救われた。全て「本音」なところが尊敬できた

  5. 5

    大阪万博の「跡地利用」基本計画は“横文字てんこ盛り”で意味不明…それより赤字対策が先ちゃうか?

  1. 6

    大谷翔平が看破した佐々木朗希の課題…「思うように投げられないかもしれない」

  2. 7

    大谷「二刀流」あと1年での“強制終了”に現実味…圧巻パフォーマンスの代償、2年連続5度目の手術

  3. 8

    国民民主党は“用済み”寸前…石破首相が高校授業料無償化めぐる維新の要求に「満額回答」で大ピンチ

  4. 9

    野村監督に「不平不満を持っているようにしか見えない」と問い詰められて…

  5. 10

    「今岡、お前か?」 マル秘の “ノムラの考え” が流出すると犯人だと疑われたが…