3度目リハビリ登板は2失点 ダル完全復活は“変化球”が目安
肘にメスを入れると恐怖心もあり、復帰当初は変化球の割合が極端に減るケースが多い。肘に負担が掛かるため、変化球を自重するためだ。恐怖心は払拭できても、精度がいまひとつだったり、投げていてしっくりこない場合は、実戦で試そうと、逆に変化球の割合を増やす投手もいるという。
肘にメスを入れても投球スタイルが大幅に変わるわけではない。完全復活の目安は直球と変化球の割合が手術前と同程度になった時とされる。
ダルはサイ・ヤング賞最終候補3人に残ったメジャー2年目の13年こそ、直球と変化球の比率は約38%と62%だったが、14年は約54%と46%と逆転。メジャー3年間では約45%と55%と大リーグの投手の平均的な割合となっている。
ダルがフリー打撃での登板を増やして実戦復帰を先送りしたり、マイナー戦の調整マウンドに慎重な姿勢を貫いてきたのは、球威よりも変化球の質の向上を重視したからだという。
トミー・ジョン手術を受けた投手が完全復活を果たすのは復帰して2年目以降とされる。早ければ今月下旬にもメジャーに復帰するダルは、しばらくマウンドで試行錯誤が続きそうだ。