投げて日本最速、15戦連続安打も 大谷“二刀流”進化の源泉
■巨人にいたら二軍の肥やし
これが例えば、この日戦った巨人に入団していたとしたら今のような二刀流選手として脚光を浴びたかどうか。
老舗人気球団で、常に勝つことが求められる。毎年のように外国人助っ人やFA選手が入団してきて、ただでさえ選手層は分厚い。今季は12人もの助っ人(育成を含む)がいる。そのうえ口うるさいOBもゴマンといるし、マスコミの注目度も日本ハムの比ではない。
大谷のような選手を獲得すること自体疑問だし、獲得したとしても球界OBや周囲の反対を押し切ってまで本気で二刀流に挑戦させるとは思えない。
いや、そもそも嫌というほど戦力を抱えたこの球団に、結果としてひとりで2つのポジションを奪うことになる二刀流という発想自体、あるはずがない。
結果が出るまで若手を辛抱強く使う可能性も低いから、大谷だって二刀流選手どころか、いまごろ、へたすりゃ二軍でその他大勢として埋もれているのではないか。
巨人で若手が育たないと言っているわけではない。例えば松井秀喜は大谷同様、地方の星稜(石川)からドラフト1位で入団して、球界を代表するスター選手に。ヤンキース移籍後は、ワールドシリーズMVPを獲得した。