柔道で初の“メダルなし” 田代未来「94年会」の看板に傷
リオデジャネイロ五輪の柔道で初めてメダルを逃した。
女子柔道63キロ級の田代未来(22)が3位決定戦で敗れて5位。試合直後、涙を浮かべて約10秒沈黙し、「ここまでたくさんの方々に支えられて背中を押してくれたにもかかわらず、こういう結果になって本当に申し訳ない気持ちでいっぱいです。勝たないと意味がない」と唇を噛んだ。
田代は初の五輪。オリンピックの舞台を「宇宙のようなイメージ」と表現し、自身の身長163センチより大きな体格を持つ外国人選手の組み手対策として、男子66キロ級の選手との練習に励んでいたという。「夢に出てくるほど(五輪を)意識している。日本代表だから金メダルを目指すのは当然」と意気込んでいたが、思いは空回りに終わった。
田代の生まれた94年はアスリート界の「ゴールデンエージ」。競泳日本代表で今大会の個人メドレーで金メダルを獲得した萩野公介(21)、同じく銅メダルを獲得した瀬戸大也(22)、フィギュアスケートの羽生結弦(21)などメダリストがズラリ。日本ハムの二刀流・大谷翔平(22)もそうだ。この黄金世代にはLINEグループ「94年会」が存在し、約30人のアスリートが加入。羽生や女子バレーボールのセッター宮下遥(21)、女子バドミントンの奥原希望(21)らが親交を深め、田代は特に宮下と仲が良く、食事に行くこともあるという。