8年目に結果が 虎・秋山“再ブレーク”に指揮官の方針転換
「昨年までとは見違えるようなストレートを投げている」
古株の阪神OBが目を細めてこう言うのは、阪神の高卒8年目右腕・秋山拓巳(26)のことだ。
9日の巨人戦。4連続完封を狙う巨人のエース相手に7回6安打2失点の好投で投げ勝ち、2勝目(2敗)を挙げた右腕は、「めちゃくちゃ緊張しましたが、リズムに乗って投げることができた」と笑顔。チームはリーグ最速の20勝到達、2位広島との差を2ゲームに広げて首位固めに成功した。試合後の金本監督は「秋山にとってもチームにとっても大きい勝ち」と喜んだ。
秋山は愛媛の西条高から09年のドラフト4位で入団し、高卒1年目の10年にいきなり4勝をマーク。将来を嘱望されたが、それから長いトンネルに潜り込んだ。昨季は二軍で最多勝(9勝)を挙げるなど成績を残しても、一軍ではなかなか結果を残せない。過去には、打者転向の話や、トレード候補に浮上したこともある。それが一転、今季はここまで開幕からローテを守り続け、39イニングで3四球と制球力も抜群だ。再ブレークしたワケについて、前出のOBは言う。