今季初戦で対戦…錦織圭とディミトロフの“明と暗”
右手首の故障で今季の残り試合を欠場することになった錦織圭(27)の最新世界ランク(21日付)が10位となった。2桁ランクは2014年8月25日付の11位以来のことだ。
一方、先週のウエスタン&サザンオープンでマスターズ初優勝を飾ったグリゴール・ディミトロフ(26=ブルガリア)は、前回の11位から9位に浮上。くしくもディミトロフのベスト10入りは2014年8月に自己最高の8位を記録して以来、3年ぶりだ。
ディミトロフは15年から不振に陥り、16年はランクが40位まで落ちた。錦織は全米オープンに準優勝した14年は同5位でアジア出身の男子では初となるツアー・ファイナル出場も決め、以後はツアーの顔となる。
実はこの2人、今季初戦のブリスベン国際決勝で対戦している。当時の世界ランクは錦織が5位でディミトロフは17位。格下のディミトロフは錦織を2―1で退け、3年ぶりのツアー優勝を果たした。このとき錦織は、第3セットの前にメディカルタイムアウトを取って左臀部の治療を受けて周囲を心配させたが、その後も右手首や左脇腹痛などに苦しみ、6年ぶりに優勝がないまま今季を終えることになった。
フェデラーやナダルが不在だった昨季に激戦を繰り広げたマリーやジョコビッチにワウリンカは疲弊。そして錦織も故障でツアーを離れた。14年8月から世界ランクを駆け上がっていった者と落ちていった者。対照的な2人は今年1月のブリスベン国際が大きな転機になったのかもしれない。