阪神戦で大暴れ 広島・安部レギュラー奪取の「苦節10年」
転機が訪れたのは昨年。三塁手の助っ人のルナが故障で離脱したチャンスを逃さず、三塁に定着。自己最多の115試合に出場し、脇役ながら25年ぶりのリーグ優勝に貢献。今季は一塁、三塁で併用されつつ、試合に出続けている。広島OBが言う。
「これまで多くの選手と定位置を争ってきたタフさがある。三塁ではルナや堂林に加え、今季は新外国人のペーニャもライバルだった。社会人出身2年目でチームメートから『打撃は天才』と言われる西川が三塁を守る機会もあるし、一塁は新井、エルドレッドという大物がベンチに控えている。安部自身、ウカウカしてはいられないという意識は強いと思います」
広島では04年、安部と同じ高卒10年目の「赤ゴジラ」こと嶋重宣(現西武コーチ)が首位打者を獲得するなど大ブレークした。遅咲きのドラ1はカープの連覇達成に欠かせない存在になった。