武闘派プレーで圧倒 畑岡“奈紗ちゃんブーム”巻き起こすか
日本女子ツアーは10年からの7年間で、韓国人プロが6度も「賞金女王」タイトルを獲得して頂点に立っており、今季も29試合で外国人プロが15勝(韓国12、台湾2、タイ1)だった。国内女子メジャーのワールドレディスサロンパス杯(キム・ハヌル)、日本女子プロ選手権(李知姫)も、「また韓国人か」という閉塞感が漂っていた。
この日も、しぶとい申やキムにひっくり返されるかもしれない、と感じたファンも少なくなかったはずだ。
しかし、「勝てば3年シードが手に入る」と今季2勝目に色気を見せた同組のキムのほうが、畑岡に圧倒されてリズムを崩して5位に終わった。日本人プロが、手ごわい韓国人プロを負かす爽快感があった。
■女子ツアーの閉塞感を一蹴
田原紘プロが、「畑岡は体幹が強く、パワーもあり女子ツアーに武闘派プロが出てきたという印象です」とこう続ける。
「周りを気にせずに、ただひたすら20アンダーという自分の目標に向かって戦い続けた。日本人選手で初めて韓国人選手を相手にパワーでも勝てるというシーンを見せてくれた。今ではクラブやシャフトが進化して、パワーのない女子プロでも飛距離が出るようになった。だから16番パー3(184ヤード)ではユーティリティークラブを手にするプロがほとんどだったが、畑岡は5番アイアンだった。いままでの日本人プロとはプレースタイルがまったく違う。戦う女子プロが出てきたな、という感じがした」