太りすぎ指摘も 稀勢の里は5場所連続の休場へまっしぐら
稀勢の里は初日の貴景勝戦でもとったりで体勢を崩されると、ろくに踏ん張れずにヒザから崩れ落ちた。この時は攻め急ぐあまり、上体が伸びきっていた。相撲勘は鈍り、下半身は弱ったまま。これでは勝てるものも勝てない。
相撲評論家の中澤潔氏は太りすぎを指摘する。稀勢の里は先場所から7キロ減とはいえ、それでも177キロもある。
「力士には適正体重というものがある。ただ大きくすればいいというものではない。20世紀初頭に栃木山という横綱がいた。彼の弟子から聞いた話だが、栃木山は場所前に体重を調整し、自身のベストである103キロで本場所に臨んでいた。それより太っていれば稽古を増やし、足りなければ稽古を休む。100年近く前の力士がやっていたことを、なぜ今の力士はできないのか」
この日は白鵬も敗れて2敗。元気な横綱が崖っぷちの鶴竜だけでは、相撲ファンのため息は尽きない。