設楽が日本記録更新で困った 瀬古リーダーの「持論」崩壊

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■走り込みなし

 シドニー五輪の女子マラソンで金メダルを取った高橋も、長い時は1日に80キロ、最低でも40キロは走っていた。「月に1200~1300キロ走るのは普通」と、かつて日刊ゲンダイのインタビューでも語っていた。

 日本記録を更新した設楽はフルマラソンは3回目。練習では40キロ走はやらず、「(距離を走ることは)必要ないし、今は効率のいい練習が大事」とキッパリ。海外留学中で、12月の福岡国際で2時間7分19秒を出した大迫傑(26)も、走り込み否定派だ。

「今の若い選手は、距離を走るより、練習には効率性を求める。この練習は何のために行うのか、どう結果に結びつくのかという、理由や根拠を求める。瀬古さんは中村監督のマンツーマンの教えで強くなった、いわばサイボーグです。だから、走れ、走れという練習や、監督と選手には1対1の徹底指導を望んでいる。設楽の日本記録更新は気象条件や高速コースへの変更といった好条件が揃っていたし、2月の東京で2時間6分台で走ったからといって、酷暑の五輪でメダルが取れるというものでもないが、瀬古さんの持論に説得力がなくなったことだけは間違いない」(前出のOB)

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