連敗5で止める活躍 G正捕手狙う大城は一塁阿部も脅かす
連敗中の巨人を救ったのは新人だった。
30日の日本ハム戦の二回、長野のラッキーな先制打に続き、「7番・捕手」で出場した大城卓三(25=NTT西日本)が右中間を破る2点適時二塁打。先発した防御率リーグ1位の上沢から一挙8点を奪う口火を切れば、8―6に追い上げられた五回2死一塁から左中間へ適時二塁打。最後は9―8ともつれただけに、これが貴重な追加点となり、2安打3打点の活躍で、チームの連敗を5でストップさせた。
正捕手の小林がコンディション不良のため、4試合連続でスタメンマスクをかぶる。プロ初勝利の谷岡と上がったお立ち台では「守備で不甲斐なかったので、どうにかしてバッティングで取り返そうと思って打席に立ちました」と初々しく汗を拭った。
■一塁で起用する構想も
187センチ、89キロ。沖縄出身で東海大相模高、東海大、NTT西日本を経てドラフト3位で入団した大型捕手だ。さるチーム関係者がこう言う。
「2月のキャンプは二軍スタート。この段階で正捕手争いは小林を筆頭に、宇佐見、田中貴、ドラフト2位ルーキーの岸田、現一軍の河野らがいて、大城は5、6番手の位置付けだった。それが3月上旬に昇格すると、オープン戦一軍デビューから2試合で弾丸本塁打を含む3打数3安打。高橋由伸監督ら首脳陣の度肝を抜いて『しばらく見ようか』と一軍帯同が決定し、そこから開幕一軍メンバーに滑り込んだ。捕手としてより、バットでチャンスをものにしてきた。由伸監督には捕手以外にも一塁で起用する構想があって、合流してすぐに練習をさせています」