ソーシア退任で失う後ろ盾…エ軍大谷の“二刀流”が消滅危機
「モレノ・オーナーはこれまで、ソーシア監督に全幅の信頼を寄せていた。チームづくりに関しても、GM以上にソーシア監督の意見を尊重していました。補強にカネも惜しまなかったが、ここ8年間でプレーオフに進んだのは1度だけ。15年にクビにしたディポートGMが、同地区のマリナーズGMとして今季、エンゼルス以上の勝ち星を挙げている点も腹に据えかねたのでしょう。ソーシア監督は古いタイプの知将だけに、これからはビリー・エプラーGM(42)を中心にデータ重視のチームづくりにかじを切るということです」
メジャーはいま、データ野球全盛。昨年ワールドシリーズを争ったアストロズとドジャース、一昨年、世界一になったカブスは、いずれもデータ重視のチームづくりや戦略が奏功した。エプラーGMは15年までヤンキースのキャッシュマンGMの懐刀といわれ、データを重視する理論派だ。モレノ・オーナーはエプラーGMを中心にチームを根本からつくり直そうと考えたに違いない。
昨オフ、大谷がエンゼルスを選んだ最大の理由はソーシア監督の存在にあった。長期政権を担うベテラン監督から、二刀流の実現にお墨付きを与えられたことが何より大きかった。