憧れは巨人と即答 金足農・吉田をドラ1指名する球団の名前

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 他球団スカウトの見立てもほぼ一致している。口を揃えるのは、「センスの高さ」だ。吉田本人が「3段階あります」と言っている、ギアチェンジもそのひとつ。状況、場面や相手打者の力量に応じて、直球のスピードに強弱をつけ、スタミナを温存する。ピンチでは2度、3度としつこく走者に牽制を入れ、野手からボールが戻ってくるやいなや、クイック投法で打者に投球。三振を奪うというシーンもあった。 そういう野球アタマのよさ、センスの高さは天性のもので、教えてどうにかなるものではない、とプロのスカウトをうならせているのだ。

「吉田を即戦力と考えれば、投手を補強ポイントにする広島西武日本ハム楽天は1位指名でいく可能性が高い」(在阪球団編成担当)

■「好きな球団は巨人」と即答

 巨人と中日もそこへ割って入りそうだ。先の在京球団スカウトが言う。

「3年連続V逸の巨人は計算できる先発投手が菅野だけというチーム事情もあり、即戦力投手の獲得を優先する動きを見せていた。実際、東洋大の『150キロ右腕トリオ』といわれる上茶谷(大河=京都学園)、甲斐野(央=東洋大姫路)、梅津(晃大=仙台育英)に人も時間も割いていた。そこへ、吉田というヒーローが出現した。放っておかないだろう。松井秀喜以降、競合する甲子園のスターを避け、確実に取れる即戦力を優先するドラフト戦略を続けてきたが、それが球団内では大きな問題になっていたと聞く。昨年のドラフトで7球団が競合した早実の清宮幸太郎(日本ハム)に行ったように、戦略を変えてきている。注目度、人気も加味するということ。甲子園のスターという看板はやはり大きい。松坂大輔で観客動員の減少に歯止めをかけた中日も、本命だった大阪桐蔭の根尾(昂)から吉田に乗り換える可能性があると見ている」

 本人はこの日、報道陣に水を向けられ、「好きな球団? 巨人。入りたい? 行きたいです」と将来的な希望を口にした。

 秋田の公立校に現れたスターが、今秋ドラフトの主役になるのは間違いない。

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