二刀流を早々に断念 中日ドラ1根尾昂「遊撃一本」の勝算
ただし今後、遊撃一本で勝負することで開幕スタメンも夢ではない。過去には1988年に立浪和義(中日)が高卒新人ながら「2番・遊撃」で開幕スタメン出場、110試合出場で打率・223、22盗塁、21犠打をマーク。守備面での貢献度も考慮され、新人王を獲得した。立浪は高校時代から二遊間に専念していたアドバンテージがあるとはいえ、根尾は1年目からどれくらいやれそうか。
■1年目からレギュラー奪取も
アマ球界に詳しいスポーツライターの田尻賢誉氏は「あくまで首脳陣が根尾を使い続けたとすれば」と前置きした上で、こう続ける。
「2年春の選抜で初めて遊撃を守った頃と比べて大きく成長している。彼は投手、野手として人よりも多くの練習量をこなしたように、努力する才能に加え、目標を具体的な言葉にできる能力がある。たとえば打撃の目標では『甲子園のオーロラビジョンに打球を当てたい』と打球方向まで明確にした。目標設定がしっかりできる選手は同じ練習をしても、上達のスピードが速いのです」
大谷翔平(現エンゼルス)が花巻東高時代、目標設定シートにびっしりと具体的な目標を書き込んでいたことと通じるものがありそうだ。