ヤクルト1位・清水昇は才能開花 中学野球部の異色練習
■毎日ブリッジ歩行
気の強さだけで投手の能力が開花したわけではない。
「うちの野球部は毎日20分ぐらいマットの上で前転や後転、開脚前転などの体操をやる。倒立からブリッジして、そのまま歩行するトレーニングがあるのですが、清水はそれで体幹が鍛えられ、肩甲骨の周囲が柔らかくなった。3年の春ごろになって、ようやく投手としていけるかなと。球威もどんどん上がってきて、夏の関東大会で142キロを出してから注目されるようになりました」(同)
中学の時は部活が終わると自宅の練習場でも汗を流した。付き合ったのは父の勉さん(49)だ。勉さんは高校卒業後、専門学校を経て、今は自営で自動車関係の仕事をしている。
「自宅1階に祖父が経営していた自転車店(今は廃業)のスペースがあったので、そこにネットを張り、ティー打撃やシャドーピッチングをやっていました。中学の監督さんの方針もありますから、技術に関するアドバイスは一切しません。フォームのチェックをする程度でした」(勉さん)
3歳上の姉は10歳ごろからバレーボールを始め、中学、高校もバレー部に所属。大学時代はビーチバレーに熱中。母の雅美さんは学生時代にテニスをやっていた。