ヤクルト1位・清水昇は才能開花 中学野球部の異色練習
清水によると、これまで勉さんに厳しく叱られたことは一度もないという。
「進路についても、『行きたいところに行っていいよ』と。ただし『覚悟を持っていけ』と言われました。帝京に進学したのは練習見学の時に前田監督から『東京出身なら東京でプレーすることが育ててくれた人への恩返しになる』と言われたことが大きかったです。聞いてはいましたが、厳しい監督さんでした。2年のある試合でピッチング内容が悪いことがあった。前田監督から『おまえはエースの中でも最もエースナンバーが似合わない』と言われました。悔しかったですね。ボクは褒められて伸びるタイプではないので、今はいい方に解釈しています(笑い)」
ヤクルト入りが決まった清水は最後にこう語った。
「高校では完全燃焼できなかったので、強い大学でやりたかった。鳥山監督には入学してすぐに『プロに行きたい』と伝えました。帝京OBの山崎(康晃=DeNA)さんは、打撃マシンを母校に寄贈してくれました。自分も活躍したら何か恩返しをしたいと思います」
▽しみず・のぼる 1996年10月15日、東京都出身。小学1年から「ジュニア・ヤンガース」で野球を始め、駿台学園中では軟式野球部に所属。3年時はエースとして全国大会8強。帝京高では3年夏に東東京大会準優勝。国学院大では主に先発として通算43試合に登板し、13勝7敗で202奪三振。今夏は侍ジャパン大学代表に選ばれる。最速151キロ。180センチ、84キロ。右投げ左打ち。