今季6勝の松坂大輔が大幅増 年俸8000万円はごくごく普通
中日の松坂大輔投手が契約を更改し、今季の年俸1500万円から大幅増となる8000万円プラス出来高(いずれも推定)の単年契約で合意した。今季の成績は11試合に先発して6勝4敗、防御率3.74。数字だけ見れば、そこまで際立った好成績ではない。
しかし、中日サイドは松坂の営業面(観客動員やグッズ販売など)の貢献度も考慮して、大幅増を決めたという。松坂という超ビッグネームがもつブランド価値はやはり相当なものなのだろう。
もちろん、これには批判もある。プロ野球選手はグラウンド内の成績だけで査定されるべきだ、そうじゃないと他の投手とのバランスを乱すことになる。そんな正論が一部で飛び出している。
■共感できる理不尽
ただし、こういう正論がなかなかまかり通らないから、古くからプロ野球は日本社会の縮図として、とりわけ中年層の感情移入を誘ってきたのではないか。なにしろ、社会における報酬の基準は必ずしも実力至上主義ではない。過去の実績や年齢など極めて曖昧な要素によって評価される。そうじゃないとブラック労働なんて言葉が生まれるわけがない。収入とは労働の対価ではないのだ。