冬巡業は全休…稀勢の里「初場所出場する」発言の本気度
現状を楽観視しているのか、それとも本気で勝算があるのか……。
大相撲の新番付が発表された25日、東の正横綱に復帰した稀勢の里(32)が来年1月場所(13日初日)の出場を明言した。
「もちろん、出場するつもりでやっている。初場所で良い成績を残すのが大事になる」
と話した横綱。11月場所は一人横綱で臨むも、初日から4連敗。右ヒザを負傷し、途中休場。冬巡業も全休した。
稀勢の里は横綱審議委員会から「激励」を受け、いまや崖っぷち。初場所では是が非でも結果を残したいだろうが、本場所に続いて巡業まですべて休んで、まともに相撲が取れるのか。
ある親方は「巡業を全休して好成績を上げた前例がないわけではない」と、こう続ける。
「1992年の名古屋場所(7月)で自身唯一の優勝を果たした水戸泉(現錦戸親方)です。場所直前にマドリード(スペイン)、デュッセルドルフ(ドイツ)で巡業があったが、水戸泉はこれをケガで休んでいる。とはいえ、欧州巡業は慣れない環境や移動疲れ、時差ボケもあって、参加した力士はみんなヘロヘロ。水戸泉はその隙間を縫った形になった。そうでなくとも、巡業は移動が大変。参加せずにマイペースで稽古を重ね、好成績を残す力士は珍しくないが……」