3月場所は戦国時代 衰え目立つ白鵬“次なる野望”と注目若手
「強烈な当たりで相手をはじき飛ばし、隙をうかがいながらまたぶつかる。前に突っ込まないから引き技もあまり食らわないし、相手をよく観察しているので変化にも対応できる。逆に相手が突っ込んできたら、得意の突き落としがある。対戦相手にすれば、対策を取りにくいやっかいな相手です。ぶつかった瞬間に組み止めて前みつを取れないか? 強烈な当たりで距離を離されるので、そんなヒマはないでしょう」(ある親方)
付け入る隙があるとすれば、自分より低く当たっている相手を苦手としていること。御嶽海には3勝6敗と分が悪く、もっか4連敗中だ。先場所千秋楽では豪栄道に電車道で押し出されたように、立ち合い負けするともろい面もある。
昨年9月、貴乃花部屋の消滅で千賀ノ浦部屋に移籍すると、相撲に集中できるようになったのか、堂々とした相撲ぶりを見せるようになった。ここ2場所で計24勝。大関昇進目安は「3場所33勝」だが、今場所9勝止まりでは印象が悪い。2ケタ勝利で、昇進を確実にしたいはずだ。
■躍進期待される若手2力士
もちろん、優勝の機をうかがっているのは、若手たちも同様だ。前出の親方は「大栄翔(25=前頭2枚目)が面白い」と、こう話す。