「引退危機」の声も… 阪神・藤浪に今オフメジャー挑戦案
阪神ではもはや、針のむしろといっていい。ボール先行でカウントを悪くすると、球場内が大きなため息に包まれる。相手打線が好調だと、「藤浪を投げさせるぞ!」という心ないヤジすら飛ぶという。ますます藤浪が追い詰められるという悪循環だ。
藤浪を巡っては、開幕前に楽天などの複数球団がトレードを打診したといわれている。高卒1年目から3年連続2ケタ勝利を挙げた実績はもちろん、最速160キロをマークするなど潜在能力の高さは球界屈指。藤浪を欲しがる球団がある一方、「ここまで精神的なダメージが大きいとなると、再生しようがない」「もう手遅れじゃないか」と、話す他球団の編成担当もいる。
そんな中、阪神周辺で「藤浪にポスティングによるメジャー挑戦が浮上している」との話が聞こえてきた。別の阪神OBが声を潜めてこう言う。
「阪神がトレードに消極的なのは、昨年、西武へトレードした榎田(2010年ドラフト1位)が11勝を挙げて優勝に貢献したのに、阪神は最下位転落で赤っ恥をかいたのも理由の一つ。榎田以上にスター選手である藤浪を放出し、他球団で活躍されたら、それこそ目も当てられない。ファンやメディアといった世間体を気にしているのです。とはいえ、今季の阪神は青柳、才木といった若手投手が徐々に成長するなど、藤浪の穴はそれほど感じない。藤浪がいなければ絶対に上位争いができない状況ではない。そこでメジャー移籍です。藤浪が海外FA権を取得するのは早くても5年後の2024年。二軍にいる間は一軍登録日数が加算されない。かねて藤浪本人にはメジャー志向があると聞いているし、本人のプライドも尊重できます」