岸と則本不在でも2位浮上 楽天の“逆転劇”を支える要因とは
2度もゲームをひっくり返した。
19日、楽天がロッテに先制されながらも逆転勝ち。単独2位に浮上した。ここまで21勝(20敗1分け)のうち、14勝が逆転勝利(先制後に逆転され、再逆転した2試合を含む)。「逆転の楽天」を支えるのは、打線だけではない。
楽天は則本と岸のエース二枚看板が不在という非常事態。それでも上位に食らいついている大きな理由は、中継ぎ陣を管理する投手コーチの「やりくり上手」だろう。
この日も先発の福井が序盤に崩れ、四回途中4失点で降板。その後、5人の継投で試合をモノにした。チーム防御率4・59はリーグ5位と振るわず、伊藤投手コーチは「いやあ、やりくりはできていないよ」と謙遜する。「打線がいい分、延長戦や接戦が多いので、調子のいい投手を優先すると登板数がどうしても増えてしまう」と、読めない試合展開が多いゆえの悩みも尽きない。
「その代わり、『負け試合』に関しては諦めて辛抱して、いくら打たれても代えない。他のピッチャーの負担になるから。正直、飛び抜けてすごいピッチャーはいないけど、各自がみんなそれぞれの仕事を自覚を持ってくれていると思います」
岸は早ければ24日にも一軍に復帰するが、6月末には12連戦が控える。ベンチの腕の見せどころだ。