楽天・福井が感激 移籍後初勝利を支えた“おもてなし”とは
「よく粘れた」と自画自賛した。
10日、楽天の福井優也(31)が西武戦で移籍後初勝利を挙げた。昨オフ、広島からトレードで移籍すると、キャンプから先発要員として調整。平石監督も「キーマン」と期待を寄せていた。最後に勝ち星を挙げたのは2017年4月26日。約2年ぶりの勝利だった。
ドラフト1位ながら広島時代は2ケタ勝利ゼロ。17年は5試合、昨季は3試合しか登板機会がなかった。
福井を復活させたのは、新天地の「空気」だった。移籍後、岸をはじめ、10年ドラフト1位で同級生の塩見、済美高の後輩である安楽らが福井を食事に誘い、チームに早く馴染める環境づくりに努めた。
野手陣もベテランで同じトレード経験者の藤田が積極的に声をかけて“おもてなし”。福井は「周囲がこんなに優しくしてくれるなんて」と感動しきりだったという。
「広島では過剰にチームメートを意識したり、ライバル視したり、近寄りがたい雰囲気を醸し出していた。猛練習が当たり前、ピリピリした空気に馴染めなかったのかもしれません」(球界関係者)
試合後、「今は楽しく野球をやっている」と話した福井。杜の都の水が合ったようだ。